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着用型ロボット機構

過年度の研究を紹介しています.このテーマでの研究は現在休止ししています.

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着用型ロボット機構: 研究

研究背景

着用型ロボットにおいて,ロボットの着脱を容易にすることや着用者への親和性を高めることは今なお,主要な技術課題であると言えます。この技術課題を解決する方向性の一つとして,日常の着衣のような着用感が得られるようにロボットの機構を設計したり,ロボットのアクチュエータを制御したりすることが考えられます.


そのために,柔らかい素材を用いて,ロボットを設計するという試みもあります.しかし,操作する対象物の重量が大きいなどの理由により,対象物の重量をロボット自体に支持してほしい場合も考えられます.この場合では,産業用ロボットなどと同様の「硬いリンク」(剛体リンクと言います)を持ったロボット機構が望まれます.

研究課題

剛体リンクを関節で接続する「硬い構造」をロボットの機構に採用する場合,機構自体に衣服のような「柔らかさ」を求めることは難しいと考えることが自然です.そこで,ロボットの振る舞い(運動)が日常の衣服に近づくように,関節の配置やアクチュエータの制御にどのような工夫をすればよいかを考えることが研究課題の一つです.

もう一つの課題は,関節の配置やアクチュエータの制御を工夫したロボットの機構が,人間にとって「着け心地の良い」機構になっているかを評価することです.ロボット機構の着け心地を主観的に評価してもらう方法もありますが,主観評価には個人差もあるため,実験的に計測したデータから客観的な指標を用いて着け心地を評価する方法の研究も必要と言えます.

​人間の身体の関節はすべてが回転する関節ですが,人間の身体に装着するロボット機構の方は回転関節ではなく「直動関節」で駆動する方が「着け心地」の向上に有望ではないかと,これまでの研究を通じて感じています.一方で直動関節を使ったロボット機構は制御の難しさも予想されますので,この課題をどのように解決するかを考えることも重要です.

​研究発表

  1. 松田 康平,森園 哲也:着用型前腕支援機構による姿勢とトルク支援,第39回日本ロボット学会学術講演会予稿集,2A4-03,オンライン開催,2021.9

  2. 原田 敦広,松田 康平,森園 哲也:着用型ロボット機構による肘の姿勢とトルクの支援,計測自動制御学会第21回システムインテグレーション部門講演会(SI2020),3D2-04,オンライン開催,2020.12

  3. 緒方 大貴,西浦 飛雄馬,森園 哲也:直動関節駆動による着用型前腕支援機構の設計と制御,第37回日本ロボット学会学術講演会予稿集,RSJ2019AC3C1-02,東京,2019.9

  4. 森園 哲也,五反田 明里,鳥越 涼平,波多江 和哉,緒方 大貴:着用型前腕支援機構の装着ずれの評価の試み,第37回日本ロボット学会学術講演会予稿集,RSJ2019AC3C1-01,東京,2019.9

  5. Tetsuya Morizono, Kousuke Fukutomi, Naoki Koyanagi and Hiroyuki Matsubara: Experimental investigation of motion sensor placement on human skin surface appropriate for evaluating wearing mobility of wearable elbow motion support mechanisms, Proceedings of The Twenty-Third International Symposium on Artificial Life and Robotics 2018 (AROB 23rd 2018), pp. 561-565, B-Con Plaza, Beppu, Japan, January 18-20, 2018

  6. Tetsuya Morizono, Shuhei Oda, Takashi Motomura, Kazuya Sakamoto, Shutaro Takeshita and Hiroyuki Matsubara: Evaluating Wearing Mobility of Wearable Robot Mechanisms Based on Measurement, International Journal of Space-Based and Situated Computing, Vol. 6, No. 4, pp. 209-220, DOI: 10.1504/IJSSC.2016.082762, 2016

  7. 森園 哲也,吉田 修無:装着容易な着用型肘アシスト機構の試作,日本機械学会2013年度年次大会講演論文集,岡山,講演番号J151016,2013.9

  8. Tetsuya Morizono and Motoki Suzuki: Design of a 2-DOF Wearable Mechanism for Support of Human Elbow and Forearm, The 3rd International Conference on Intelligent Robotics, Automations, Telecommunication facilities, and applications, Fukuoka, Japan, July 8-10, 2013 (included in Lecture Notes in Electrical Engineering Volume 253, Information Technology Convergence, pp. 1027-1035, Springer, 2013)

  9. Tetsuya Morizono: Design and Preliminary Evaluation of a Wearable Elbow Joint, 2012 IEEE/SICE International Symposium on System Integration, pp. 13-18, Fukuoka, Japan, December 16-18, 2012

  10. 森園 哲也:日常生活支援のための軽量な着用型肘機構の設計,生活生命支援医療福祉工学系学会連合大会2011予稿集,東京,OS1-1-1 - OS1-1-2,2011.11

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