プレ卒研での活動
3年進級時に研究室に配属されると,「情報システム工学実験Ⅲ」と「情報システム工学実験Ⅳ」の二つの実験科目(いずれも3年次配当の必修科目)を受講します.森園研究室におけるこれらの実験科目での活動内容(授業内容)について簡単にご紹介します.ただし,内容は年度によって変更されることがあります.
情報システム工学実験Ⅲ
学会発表予稿などの学術的な文献に触れ,文献をどのように読んでゆけばよいかを学びます.
ロボットを自作するための部品(機械部品)の設計や設計図面の描き方などを学びます.森園研究室では三次元CADソフトのFusion 360(Autodesk社製)を使用します.なお,このソフトは教育ライセンスが適用される資格(もちろん,学生も含まれます)を有する期間は無料で使用できます.
機械部品の加工の方法を学びます.学内のモノづくりセンターの開催する技術講習会を受講し,モノづくりセンターの加工装置や学科の「情報システム創成実験室」にあるディジタルファブリケーション装置を使って機械部品加工ができるようになります.
ワンボードマイコン(Arduino)を使ってロボット用サーボモータを制御する方法を学びます.
その他,Mathematicaを使い,簡単な例を題材としてロボットの理論式を計算するなど,卒業研究や修士研究を進めるための基礎となる技能を学び,また,その習得を目指します.
情報システム工学実験Ⅳ
「情報システム工学実験Ⅲ」とは異なり,この実験ではただ一つ「与えられた条件を満たすように構想したロボットを製作し動きを実演する」ことがテーマとして与えられます.そのために,構想したロボットの部品を設計して製作し,部品を組み立ててロボットのハードウェアを実際に形にすることと,プログラミングを通じてサーボモータを制御し,構想した動きを実現することが求められます.ロボットとその動きは,この科目の最終回で実施される発表会において披露します.
このテーマを達成するために必要な作業の内容やスケジュールは,チームメイトと協力しながらチームごとに自ら立案します。もちろん,ロボットとその動作は,発表会に間に合うように完成させることが必要です。
教員は学生の皆さんからの求めに応じて助言や支援を行いますが,原則として,学生の皆さんに対して具体的な指示をすることはありません.
試行錯誤を繰り返し,失敗も経験しながら,機械部品の設計,加工,組立とロボットの制御に必要な知識や技量に対する理解を深めます.その経験が,卒業研究に向けた準備につながってゆきます.